陰陽の法則

陰陽の法則

陰陽の法則

陰陽の法則宇宙はいくつかのシンプルな法則によって運行されており、その中核を成すルールに「陰陽の法則」があります。
それは「森羅万象が陰と陽の性質を持っている」という自然界の掟です。
「陰陽の法則」にのっとって考えてみると、この世のあらゆる事象を理解する助けとなります。

陰陽の法則は万物に反映されている

宇宙のルールは万物全てに例外なく反映されています。万物とはモノだけではなく、有形無形(目に見えるモノ、見えないモノ)、現象、事象あらゆる事を指し、それがどんなモノであれ、どんなサイズであれ、どんな単位であれ、全てに陰と陽が同時に存在し、万物が成り立っています。
もちろん、自然界のみならず、宇宙の縮小版である地球にも、人間にも、身体の内部にも当てはまります。
「宇宙のルールは、この世の万物に当てはまる」という事であります。 

 陰と陽は同時に対峙して存在する

陰陽の法則1この世に「男(陽)と女(陰)」がいるのと同じように、一日には「昼(陽)と夜 (陰)」があり、どんなものにも「左側(陰)と右側(陽)」があり、全ての ものに「裏(陰)と表(陽)」があり、時間には「過去(陰)と未来(陽)」があり、呼吸も「吸う(陰)と吐く(陽)」両方行いますね。地球には「天(陽) と地(陰)」があり、天には「太陽(陽)と月(陰)」があり、自然界には「山(陽)と海(陰)」があります。万物を生成する素粒子にも、「陽子(陽)と電 子(陰)」があります。
つまり、万物万象には必ず相手方が存在するという事になります。

※右図 陽子は「陽」電子は「陰」

 

陰陽のバランス

森羅万象は「陰」と「陽」の相反する二つの性質を持って、お互いに対立しますが、補完・制約しあう関係でもあり、二つの性質のバランスが崩れないように均衡を保とうとします。もし、陰の割合が膨大に増えて、陽の割合が極端に減ってくると、自然と陽の割合がまたもり返し、陰の割合が次第に減ってきます。その逆も然りとなります。これがバランスです。例えば、世の中でネガティブな人々や犯罪や破壊、暴力的なことが増え過ぎると、その反動でバランスを取るべく、ポジティブな人々や事が増え、調和、平和的な方向に向かいます。仮に不均衡や矛盾があっても、自然の摂理の動きの中で、また、バランスが取れていくようになります。貨幣価値や経済や株価などの動きなども同様です。

陰陽の法則2人間の健康や性格、それに自然現象や政治経済にいたるまで、陰陽どちらにも偏りっぱなしになることなく、二つの性質のバランスがほどよく保たれているな ら、それらは穏やかで良き調子となります。しかし、陰陽のバランスが乱れてくれば、体調であれ、心の状態であれ、運気であれ、仕事であれ、不調となって表れて来るものです。ものごとを適正にしておくには、陰と陽の二つの性質を理解し、バランス調整をはかる事が必要となります。

 

陰陽のバランスをはかるには・・・?

陰陽の法則3偏ったライフスタイルや食事や考え方をしないことが重要です。昼と夜が逆転の暮らしをしていないか?静と動(休息と運動)のバランスはどうか?日頃バラン スのよい食事(栄養素)がとれているかどうか?物事を乱すことのない調和的・平和的な発想や言動、行動ができているかどうか?など、自らにチェックを入れてみてください。

例えば、日頃から良き睡眠がとれていれば、たまに忙しくなって無理をすることがあっても、疲労もすぐに回復するものです。しかし、睡眠不足が続いたり、本来人間が休息するべき深夜に起きている癖がついていると、自律神経の乱れや免疫力の低下となって、体調に異変が現れやすくなってしまいます。またバランスの良い食事を摂っていれば、免疫力や抵抗力が充実しているので、仮に風邪菌に感染しても悪化することなく、体調は速やかに元に戻ります。しかし、偏った食生活をしていると、体調はもとより、感情にまで悪影響が出ることがあります。つまり、体や心に偏り(かたより)を課していると、次第に体力も心力も消耗 し、回復力がなくなってしまうのです。

自然とのバランス、環境 との バランス、身体のバランス、精神のバランス、食事のバランス、意識のバランス、行動のバランス等を常日頃から意識し、それらのアンバランスが発生すれば速やかに感じ取り、バランスの良い方向へ起動修正・改善して行くことが自らの陰陽バランスを整えることになります。

陰陽の法則4陰は陽を内包し、陽は陰を内包する

外側に陽性が現れていても、内側には本質である陰性を持っており、外側に陰性が現れていても、内側には本質である陽性を持っているという事。

陰陽太極図を見るとわかりやすく理解できます。陰陽太極図は、黒(陰)の勾玉(まがたま)と白(陽)の勾玉(まがたま)が絡み合って成り立っており、両極の勾玉の合体が和合、つまり、調和を表しています。黒(陰)の勾玉の中には白(陽)の眼があり、白(陽)の勾玉の中に黒(陰)の眼があります。陰は陽を内包しており、陽は陰を内包しており、陰の中には陽の本質があり、陽の中には陰の本質があるという事を示しています。

例えば、男の中にも「男性原理 (陽)・女性原理(陰)」の両方があり、「男性の本質は陰」である。また、女の中にも「女性原理(陰)・男性原理(陽)」の両方があり、「女性の本質は陽」であるという事ができます。

太陽は「陽」で月は「陰」ですが、神話になぞらえると、本質的に女性が太陽(天照大神)であり、男性が月(月読尊)であるというです。それは何を意味する かと言うと、本来は女性が行動的、能動的であり、男性が静かで穏やかな性質を持つということになります。それは現代の肉食系女子、草食系男子を象徴してお り、この状態が決しておかしい事ではなく、今までの常識が大きく転換して行くこれからの時代にマッチしているとも読み取れます。

陰陽太極図の白丸部分(陽)が女性の本質、黒丸部分(陰)が男性の本質と捉えるとわかりやすいと思います。

このように、万物は逆の属性を含んでいるという事になりますが、その逆の属性(目の部分)こそが、変化を起こし、生成(再生・成長・創造)へと向かう種子(たね)の働きをします。

表と裏は表裏一体 外側と内側も表裏一体

陰陽の法則から学べることは、仮に自分にとって一見マイナスな出来事が起こったとしても、その出来事の裏側(奥)には必ずプラスの面が潜んでいるという事。そのプラス面を見出すことが、その人の「気付き」や「学び」となります。
「気付き」や「学び」を得ることで、人は成長する(プラス方向に転じる)事ができるのです。

一方、マイナスの面しか見えない人は、なかなか成長することができません。裏に潜むプラス面に気付くまで何回でも同じような嫌な目や試練に会うことになります。気付かない内は、その課題に対しての卒業証書はいつまでたっても貰えず、落第が続き、合格するまで何回でも追試を受けることになります。これは人の魂の成長にとって、とても効率の悪いことです。

物事を一方向から捉えるのではなく、全方位から眺めてみることが大切です。

これが、バランスの良い視野(目)を持つ秘訣ということになります。
マイナスに潜むプラス面が見えると、安堵が生まれ、心が楽になり、一歩前進することができます。

陰陽の性質

陰の性質   「受動的」「優しい」「穏やか」 「引く」 「ない」 「隠れている」 「静か」 「暗い」 「内向的」 「見えない」 「はっきりしない」

陽の性質  「能動的」「強い」 「激しい」「押す」 「ある」 「表れている」 「賑やか」 「明るい」 「外向的」「見える」「はっきりしている」

左側が陰右側が陽

  太陽 地球宇宙  マイナスプラス   

偶数奇数   消極的積極的 肉体精神 濁⇔ 湿   

  寒い暑い  西    寒色暖色

※陰と陽の組み方は無数にあり、どの相手方と組むかによって、その性質が陰性となるか陽性となるかが変わる場合もあります。

おさらい

陰と陽は相反する性質を持ち、お互いを補完し合います。この世は「陰」と「陽」から成り立ち、どちらも必要。あらゆるものに「裏」と「表」、「外側」と「内側」があります。

“人は見かけによらないもの”ということわざがありますが、人の内面や本質を理解する少しの精神的なゆとりを持つことができれば、人間関係におけるさまざまな誤解や葛藤がうすれることでしょう。

自分自身の性格や才能のなさに悩んでいる方も多くいらっしゃると思います。ところが、苦手なことにこそ、本質的な才能が隠されているものです。例えば、コミュニケーションが苦手な人ほど、会話やプレゼンテーションにおける高い才能を秘めている・・・とか、心が弱いと思っている人ほど、心にすばらしく大きな愛情を持っているとか・・・。

「子供の頃は人見知りで、人前に出ることや自分を表現することがとても苦手であった」と話している歌手や役者さんをよく見ることがあります。しかし、今はその面影を感じさせることなく意気揚々と活躍して成功者となっている方がほとんどです。

なので、皆さんも自分を良く知り、自分の内面や本質をわかることでより良い人生を送ることができるようになります。

教育現場や子育てにおいても、教育者や親が子供を表面で判断せずに、内面を理解することはとても重要ですね。

最後に

この世は雑多な人やモノや生物の集合体です。ありとあらゆる組み合わせで真逆の性質のものが入り乱れて存在しています。

しかし、一見雑多に見えてもそこには「陰陽」という法則性があります。それは、どんなに対峙する存在同志であっても、どこかに同一の性質のものを共有しお互いに結びついています。相手を理解する種はお互いに持っているということです。隣同志のもの(家族・友人・同僚・地域・国・・・)に対する理解が深まれば深まるほど、この世から少しずつ葛藤や軋轢や争いや戦いがなくなって行くのではないでしょうか?

少しでもこの世が平和になり、皆が仲よくできるように、陰陽の法則に対する理解が深まって行けばと節に願う次第です。

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