激しく変化するエネルギーに乗って行くには、自らの浄化・リリースは不可欠です。
大祓の神事は日本各地の神社で行われています。皆さんもぜひ、6月30日にご縁のある神社にお出かけになって、夏越の大祓神事に参加してみてはいかがでしょうか?
6月30日当日に大祓神事に参加できない場合は、それまでの期間に神社に出かけて「茅の輪(ちのわ)」をくぐってみたり、形代流しの形代(かたしろ)を社務所で受けて、自らの身体を撫でて社務所にお納めしても良いでしょう。そうすれば、大祓神事でお祓いをしてくれます。形代は一般的には神社の社務所に用意されています。
※形代流しの謝礼として初穂料もお収めください。金額は神社によって定額の場合と定められていない場合がありますが、目安として1体に付¥300ほどです。
※茅の輪くぐりや形代流しについては、神社によっては斎行しないところもあります。各神社のサイトを見るか、事前に問い合わせてからお出かけ頂いた方が確実です。
今年半期の罪・穢れを気持ちよく清めて、真夏に備え、後半の無病息災を願いましょう!
夏越(なごし)の大祓(おおはらえ)とは・・・?
夏越(なごし)の大祓(おおはらえ)は全国の神社において毎年6月30日に斎行される神事です。一年の上半期、6月までの半年間の心身の大掃除です。夏を気持ちよく超える(過ごす)ための儀式です。
私達が知らず識(し)らずのうちに犯した半年間の罪、心身の穢(けがれ)、一切の厄災(わざわい)を祓い清め、後半の半年間を心身ともに清々しく、フレッシュな気持ちで過ごすことができるようにと、無病息災、家内安全、身体健康を祈ります。
大祓神事は年2回、6月と12月の晦日(みそか)に行われ、6月の大祓は「夏越の大祓」、12月の大祓は「年越の大祓」と呼ばれています。この大祓神事は古来より連綿と続く祭事で、初見は「古事記」にあり、大宝律令(721年)によって「宮中の正式公事」として定められたことが、平安時代の「延喜式(えんぎしき)」にも記されているそうです。
この祭事は次第に民間でも行われるようになり、現在では、『茅の輪(ちのわ)くぐり』や『形代(かたしろ)流し』が「夏越の大祓」の神事で執り行われております。
茅の輪(ちのわ)くぐりとは・・・?
茅の輪(ちのわ)くぐりは、茅(ち=かや)で編んだ輪をくぐり、心身を清めて罪やけがれを取り除き、残りの半年を無事に過ごせることを願うものです。
皆さんも毎年6月頃になると、神社の境内の神前に設置されたで茅(かや)で編んだ大きな輪を見かけたことがあるかと思います。茅(ち=かや)とは、茅萱(ちがや)、菅(すげ)、薄(すすき)などの総称で、この輪には祓い清めの強いパワーが宿っていると信じられています。
茅の輪を三回くぐりながら「水無月の夏越の祓する人は千歳の命のぶというなり」と唱えます。「六月の夏越の祓えをする人は、寿命が延びて千歳の命を得ることでしょう」という意味です。
※くぐり方の作法は神社によって異なる場合があります。
形代(かたしろ)流しとは・・・?
形代(かたしろ)流しは、紙製の人型(=形代)に氏名と年齢を書き、息を3回吹きかけ身体を撫で、罪・けがれ・厄などを自分の身代わりとして形代に負わせてお祓いをする儀式で、6月30日までに形代を神社に納めます。神社では神事を斎行し、神様にお祈りして祓い清め、後日、形代を海や川に流してお祓いをしてくれます。
通常、形代は各神社に用意されていますが、神社によっては形代流しを催行しないこともありますので、事前に問い合わせてみると良いでしょう。
人型というものは(人形も含めて)人の分身の役割をするとも考えられており、人型を用いた大祓は「雛祭り」の原型であったとされています。
厄(やく)を祓ってスッキリと気持ちよく一年の後半を過ごしたいものです。
6月30日はちょうど梅雨の真っただ中で、湿度、気温ともに高い、スッキリとしない季節です。自律神経も乱れがちで熱中症にもなりやすい、ある意味、肉体にとっては過酷な時期とも言えるでしょう。気温の上昇とともに、心身の疲労が増し、体力や気力も低下しがちです。
また、あらゆる細菌や雑菌、ウィルスなどが増殖する夏は、古来より疫病が流行る時期でもありました。
大祓神事は、古くは旧暦の6月30日(新暦の7月後半~8月初旬頃)に行われておりましたが、この盛夏の時期もやはり、人体にはストレスの多い頃合いでありました。そのため、病を防ぎ元気で夏を過ごすには半年間の締めくくりとして、自らの「厄」を祓い、体調を整える行為が必要であったのしょう。
現代風に言うと、「オーラが淀んでいる」状態です。心身の疲労や心の垢が知らず知らずのうちに「厄」となって自らに覆いかぶさってしまい、心身の不調や運気の低迷を呼び寄せてしまいます。周囲から受けるものだけが「厄」ではありません。「厄」とは身から出た錆(さび)でもあります。自らの身を浄化しないと、錆はいつまで経ってもこびりついて取れません。
年に二回の大祓だけではなく、日頃から自分自身の浄化にも気を配りたいものですね。