6月の誕生石 パール(真珠)《良縁と母性のお守り》
プロローグ
こんにちは!
今月は6月の誕生石「パール(真珠)」についてご紹介いたします。
パール(真珠)は石ではありませんが、古来よりその美しさとパワーが認められて宝石として認識されております。日本が誇るアコヤ真珠は冠婚葬祭などの改まった場に身に着けるアクセサリーとして人気の高い宝石ですね。
真珠は「海の宝石」とも称されますが、二枚貝の体内で生成される「生体鉱物(バイオミネラル)」です。アコヤ貝などの二枚貝の中に貝殻のかけらや砂利などの異物が混入すると、その周辺に貝殻と同じ成分の層が包み込むように形成されて真珠ができます。アコヤ真珠の養殖では、貝のかけらを丸く成形したものを真珠の核として使用します。
美容・健康・愛の宝石
古くから多くの人々を魅了してきたパール(真珠)ですが、もともとは健康維持のために真珠を粉末にして飲用する風習がありました。中国では生薬のひとつとして扱われてきました。
真珠の主成分はカルシウムで、その他にもミネラルやアミノ酸などが含まれており、微粉末にするとお肌に馴染みやすく艶感も出るため、パウダーファンデーションに使用されていることもあります。お肌の調子を整える作用があることも研究されており、その美肌効果が注目されています。
6月の誕生石 パール(真珠)
パール(真珠)は6月の誕生石。
パール(真珠)はフォーマルな場でよく身に着けられる宝石ですね。これは日本が130年に前にアコヤ真珠の世界初の養殖に成功したため、日本人の中で正式な宝石として広まったことに由来しています。
また、日本はもとよりヨーロッパの女性たちの間でもアコヤ真珠は憧れの的となっていました。それは、正式にドレスアップすることで相手に対し礼儀を尽くすという西洋文化の中において、アコヤ真珠が格式の高さと気品とエレガンスを兼ね備えていたからでしょう。
ヨーロッパでは成人する娘に親からの最後の贈り物としてパールネックレスを贈るという習慣があったそうです。それは、真珠が年齢を重ねても正式な場で使い続けられるジュエリーとして、大人のたしなみを象徴する宝石であるからかもしれません。
パール(真珠)は結婚式などのお祝いの席で重宝される宝石ですが、葬儀などの弔事でも身に着けられる珍しい宝石でもあります。イギリスのエリザベス女王が、かつて国葬の折にパールを着用したことで慣習化されたとも謂れておりますが、真珠が「人魚の涙」「月の涙」と形容されるように「涙の象徴」であるからかもしれません。
日本では結婚30周年を祝う真珠婚式に、夫婦で真珠を贈り合う風習があります。
パール(真珠)の名前の由来と背景
パール(真珠)は、“洋ナシ”を意味するラテン語の「ピルラ(perla)」や“二枚貝”を意味する「ペルナ(perna)」から、その名が付けられたとされています。和名は、聴きなじみのある「真珠」です。
パール(真珠)の歴史
パール(真珠)は、古代メソポタミア時代の紀元前3500年頃には既に人間の社会に存在していた形跡が遺跡から分かっています。
また、古代のエジプトでは装飾品や化粧品、漢方などに用いられておりました。エジプトの女王で世界三大美女のクレオパトラもパールをこよなく愛しており、「美の象徴」としてのパールをすり潰してワインに混ぜて飲んでいたとも言い伝えられています。
クレオパトラはまた、パールを「富の象徴」としても寵愛しておりました。ローマ将軍アントニウスを招いた宴席で「豪華な宴」の演出のために、お気に入りのパールのイヤリングをワインの杯に入れて飲み干してしまったという伝説が残っています。
そのパールは世界最大のサイズで一国が買えるほどの価値のあるパール(真珠)だったとされていますが、これは「富」を誇示するための作り話だったのかもしれませんね。
真珠は日本においても中国への朝貢品として使われており、中国の「魏志倭人伝」「後漢書」に真珠の記述が残されています。魏志倭人伝の中に「卑弥呼が魏の国王に真珠を五千個贈った」というくだりがあるそうです。
パール(真珠)の石言葉
パール(真珠)の石言葉は「純粋無垢」「健康」「長寿」「富」「純潔」「円満」「母性」など。
パール(真珠)の純粋無垢で清らかなイメージは、「ジューンブライド」や「結婚」にも通じるように思います。また、卑弥呼やクレオパトラ、そして楊貴妃やグレースケリーも真珠を愛用していたと謂れており、時代を超えてパワーのある女性たちに愛され続けているのは、真珠が女性の永遠の幸せを約束してくれるからかもしれません。
パール(真珠)の種類
パール(真珠)には海水パールと淡水パールがあります。
現在では、世界で流通している真珠の約90%が養殖真珠だとされています。
天然でまん丸の真珠ができる確率は非常に稀であることから、真珠の養殖が盛んに行われるようになりました。
海水パール
アコヤ真珠(日本産)
艶、テリが美しく形がまん丸に揃っているものが多く、海外からも高く評価されています。
色は白、乳白色、クリームイエローなど。
南洋パール
・白蝶パール(オーストラリア・インドネシア・フィリピン・タイ産など)
色は白、ゴールド、シルバーなど。
真珠のサイズが比較的大きいのが特徴。
・黒蝶パール(別名:黒真珠/タヒチ産)
色は黒、グレー、シルバー。
光に当たると表面に干渉色と呼ばれるブルー、グリーン、ピンクなど、孔雀の羽のような色が出ることもあります。
淡水パール
・イケチョウ貝/ヒレイケチョウ貝(中国・フィリピン・ベトナム・タイ・インドネシア・インド産など)
湖や池などの淡水~汽水域で養殖されるパールで中国産のものが多く流通しています。
形はポテト、ボタン、ライス型と呼ばれる球体以外のものが主流で、楕円や平たい粒のもの、小粒のものが多く見られます。
色のバリエーションが豊かで、乳白色をはじめ、オレンジ系、ピンク系、イエロー系、パープル系など多岐にわたります。
量産できるため、金額が比較的安価な上、デザイン性が高くさまざまなアクセサリーをに加工されており、普段使いにも利用しやすいパールです。
パール(真珠)の色の種類
パール(真珠)はポピュラーな乳白色のもの以外にも様々な色のバリエーションがあり、それぞれの持つ意味合いも異なります。
ホワイトパール:魅力・母性愛・絆
ブラックパール:静かな力強さ・邪気払い
ピンクパール:辛抱強い愛
ゴールドパール:豊かさ・快適な暮らし・上品さ
バロックパール:芸術性
※バロックパールはいびつな形のパールのこと
大切な人へのプレゼントとしてパールを贈る際は、パールの持つ宝石言葉から選んでみても良いですね。
パール(真珠)の作用・効果
《良縁を結ぶ・恋愛成就・結婚運》
あらゆる良縁を結び、恋愛・結婚・仕事・人間関係において好循環をもたらしてくれます。女性の魅力を引き出す作用もあることから恋愛運にもお勧めです。
真珠の母貝である二枚貝は二枚の貝が合わさっていることから、パートナーを呼ぶと謂れています。恋愛や結婚運だけではなく、ビジネスパートナーやプロジェクトメンバーなど、あらゆるパートナーシップに有効です。
《ヒーリング効果・安心感》
安心感と癒しを与え、心をホッとさせてくれます。
《緊張緩和・リラックス》
緊張をときほぐし、リラックスへと導きます。
《強い守護力》
邪気やマイナスエネルギーから身を守る作用があります。
《海のお守り》
古来より船乗りや漁師などが事故にあわないように海難のお守りとして重宝されていました。
《忍耐強さ・成長促進》
忍耐強さをもたらすため、踏ん張りぬくパワーを授け、目標に向かって成長できるようにサポートします。
《子宝・安産のお守り》
優しさや母性を育み、包容力と忍耐強さをもたらしてくれる作用から、安産のお守りとしてもよく用いられています。
《美容と健康》
パール(真珠)に含まれている成分に抗酸化作用や細胞活性化作用、保湿作用などがあることから、美容と健康促進に役立つとされています。
パール(真珠)の産地
世界では、中国、オーストラリア、インドネシア、フィリピン、タイ、スリランカ、タヒチ、メキシコなど多岐にわたります。
国内のアコヤ真珠の産地は、三重県の「伊勢・志摩」、愛媛県の「宇和島」、長崎県の「壱岐・対馬」が三大生産地。
パール(真珠)に対応しているチャクラ
パール(真珠)は、第1チャクラ、第2チャクラに対応しています。
パール(真珠)の主成分はカルシウムで、地球に多く含まれている物質であるため、地へと引き寄せる作用が働き、グラウンディング(第1チャクラ・第2チャクラ)の強化へと繋がっていきます。
パール(真珠)の浄化/お手入れ方法
浄化・お手入れ法
さざれ石やクラスターで浄化する際は真珠に傷がつかないように気をつけましょう。真珠のアクセサリーのお手入れ方法としては、使用後に優しく拭くことが基本となります。人の汗や皮脂の影響で変色する可能性があるため、乾いた布などで汗やほこりを綺麗に取り除いておきましょう。鉱物データ
英名 | Pearl |
和名 | 真珠 |
分類 | 生体鉱物(バイオミネラル) |
化学式 | CaC03+有機物 |
色 | 白、乳白色、ピンク、オレンジ、クリームイエロー、黒、シルバー、ゴールドなど |
モース硬度 | 2.5~4.5 |
石言葉 | 純粋無垢、健康、長寿、富、純潔、円満、母性など |
主な産地 | 日本、中国、インドネシア、フィリピン、タイ、タヒチなど |
エピローグ
6月の誕生石、パール(真珠)はいかがでしたでしょうか?
パール(真珠)は冠婚葬祭などの正式なシーンに欠かせない宝石として、また、年齢・性別に関係なく身に着けやすい親しみのあるジュエリーとしても重宝するため、多くの人に愛されており、お祝いの品としても喜ばれます。
女性にとってはあらゆる幸せを呼び込んでくれるパールなので、ひとつはパールジュエリーを持っていたいものですね。
次のようなキーワードを参考に、好転させたいことがある方はパール(真珠)を手にとってみてくださいね。
・美容や健康をパワーアップしたい
・良い出会い/素敵なパートナーにめぐり逢いたい
・妊娠・出産のお守りがほしい
・穏やかな気分になりたい
・守護のパワーを身に着けたい
次回の誕生石は、7月・ルビーです!お楽しみに!
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一般社団法人日本ジュエリー協会によって2021年12月20日に誕生石の改訂が行われたため、新しい石が各誕生石に加わっています。月によっては複数の誕生石が存在する月もあります。全種類を集めてみても良いですし、感性に従ってご自身に合いそうな石だけを揃えてみても良いでしょう。
誕生石は生涯を通じてご自分と縁があり、守護してくれる宝石です。一度ご自身の誕生石が象徴する意味をチェックしてみて、お守りとして身に着けてみてはいかがでしょうか。
石に力を貸して貰いながら、自分自身が「こうなりたい」と強く思う「意志」が希望を引き寄せる大きな力となります。 大切なのは「石」と自分の「意志」とのコラボレーションであると考えます。