数字「3」のはなし~なぜ「3」という数字が縁起が良いのか?

数字「3」のはなし~なぜ「3」という数字が縁起が良いのか?

日本のお正月の風習「お屠蘇」にも「3」が登場

3はお祝いの数字

正月三が日の来客には、お屠蘇をすすめてから新年のあいさつを交わすことが習わしです。

3段重ねの盃それぞれに、3回に分けて酒を注ぎ、3回で飲むというお屠蘇の所作は『祝い酒』のしるしであるということができます。これは神前結婚式での三三九度の所作と同じです。


なぜ「3」という数字が縁起が良いのか?ということを紐解いてみたいと思います。

「みつ」という読みが縁起が良い

数字の「3」は、その読みが「みつ」であることから、「満つ(みつ)」や「充つ(みつ)」と意味を重ね合わせて、満たされる、思いや願いが叶う、充足感などを象徴する演技の良い「言葉」として考えられてきました。

三位一体は宇宙の根本原理~「安定」を表す

「3」は魂、精神、肉体という三位一体を意味することから、さまざまな宗教においても需要な数字とされてきました。

例えば、日本神道では、アメノミナカヌシ、タカミムスヒ、カミムスヒの三神を宇宙の根本神として「造化三神」と呼びます。

ヒンドゥー教では、ブラフマー、ヴィシュヌ、シヴァの三大神がそれぞれ、創造、維持、破壊を司るとされています。

キリスト教の宗教画にもよく正三角形が描かれており、この正三角形は神と子と聖霊の三位一体(トリニティ)を表しているそうです。

私たちの住んでいる三次元世界もまた、縦・横・高さという3つの座標で表される広がりから成り立っています。
「過去・現在・未来」「上・中・下」「朝・昼・晩」「司法・行政・立法(三権分立)」など、この世には「3つ」で表されている表現が多く見られます。

このように、人間界や自然界を包括する宇宙の法則の中には「三位一体」という根本原理が存在します。

なぜならば「三位一体」は『安定』を作る概念だからです。例えば、三角形は四角形に比べて「強い」構造を持っている安定した形で、建築物や橋の設計にもよく使用されている形だそうです。

物質を形成する原子も、安定を求めて三角形に並ぶ性質があります。

二元性を超えて「3」に行きつく~ワンネスの世界

「1」はモノゴトが生まれることを表す『スタート』の数字。

「2」は『二元性』を表わす数字。

二元性とは相反する両極の性質を持つ「陰と陽」が対立して成り立っていると捉える概念。

「善と悪」「正と負」「光と闇」「過去と未来」「肉体と精神」「男と女」「あなたと私」などのように、モノゴトを二つの性質に区分、あるいは区別して捉える「分離的概念」の世界。
全ての物事を二つに割り切ってしまう考え方で、私達が現在生きている三次元世界での一般概念です。

「3」は二元性を統合することで、次に行きつく次元を表す数字。それは『一元性=ワンネス』の世界。

一元性とは、「善であり悪でもある」「正であり負でもある」「光であり闇でもある」「肉体であり精神でもある」「過去であり未来でもある」「男であり女でもある」「あなたであり私でもある」という、全てのことが区別、分離されることなく一つで成り立っているという在り方です。
そこにあるのは、否定も肯定も、ジャッジすることもなく、ただ「ありのまま」を受け入れる境地。

物事は1つで生まれ、2つになった時に異なる性質が表れ、3つ目が現れることで無限の可能性が広がります。

次世代の“量子コンピュータ”も「異なる2つの状態が同時に存在する」という概念を持つ

一般的な古典コンピュータの場合、基本的には「0」か「1」の羅列で情報を表現します。電気の流れがオンかオフかの状態を「1」か「0」で表します。これは、ある意味二元性的なアプローチです。

ところが量子コンピュータでは、「0」「1」という情報単位に、「0であると同時に1でもある」という情報単位を付加します。このような考え方を付加することによって、0と1のどちらの可能性も秘めた状態(重ね合わせ状態)の表現も可能になりました。このことで、量子コンピュータでは保持できる情報量が爆発的に増加します。

つまり、全てのことが区別、分離されることなく表現できる可能性が膨大になることで「可能性が無限大」になるということになります。

量子コンピュータもまた、二元性を超えた「一元性の要素を備える」3つ目の次元に到達したことを示しているのではないでしょうか?

「3」は仏教では「2」を超える『悟りを表す数字』

仏教では「3」という数字は「2」を越える「中道」という悟りの概念を示します。中道は悟りを目指す上で大切にされている概念で、対立または矛盾しあう両極端の立場を離れ、両極端のどちらにも偏らない中正な立場を貫く在り方のこと。これもまた、ポジティブもネガティブもない、区分や区別、分離といった概念がない「一元性」つまり「ワンネス」の世界に似ています。

お釈迦様も息子のラーフラ(ラゴラ尊者)に、「二を超える生き方をせよ」とおっしゃっていたそうです。

「3」は観音様とのご縁の数字

三十三間堂(1001体の千手観音を安置)や三十三観音などからも「3」という数字が観音様とのご縁の数字であるということがわかります。観音様は男も女も超えた存在。つまり陰陽が統合された高次元の存在であるということができます。

皆さんも「三十三観音巡り(巡礼)」という言葉を目や耳にしたことがあると思いますが、観音様が衆生済度(しゅじょうさいど)のために三十三体に姿を変えると説く経説に因んで、全国に「三十三観音霊場」が設けられています。衆生済度とは「生きているものすべてを迷いの中から救済し、悟りを得させること」という意味です。

※「18」もまた、観音様とのご縁の数字です。毎月18日は観音様の縁日(えんにち)で、18日の日に観音様をお参りすると観音様とのご縁が結びやすいといわれています。

水瓶座(アクエリアス)の時代は女性性の時代

タロットカード大アルカナの「3番」は『女帝』のカード

地球の大枠での変革サイクルの流れでいうと、西暦2000年頃、水瓶座(アクエリアス)の時代に入っており、その後の約2000年間が水瓶座の時代とされています。過去2000間年の時代はイエス・キリストの生誕(西暦の始まり)を起点としており、魚座(パイシス)の時代でありました。※水瓶座の時代の年代には諸説あります。

そして、確定的な変革の流れでいうと、2020年12月22日には木星が水瓶座と重なり(グレートコンジャンクション)、そのタイミングで元素が「地」から「風」に切り替わり(グレートミューテーション)、水瓶座色がより濃厚になり本格的な水瓶座の時代を迎えます。水瓶座は風の性質を持っています。

魚座(パイシス)の時代は「男性性/男性原理」が中心となっていました。水瓶座(アクエリアス)の時代は「女性性/女性原理」が中心となります。

魚座時代の象徴は「支配/分離(二元性)」。
水瓶座時代の象徴は「自立/ワンネス(一元性)」。

水瓶座時代は女性性の時代で「調和・平和・愛」が重んじられます。

さて、ここでタロットカードアルカナ「3番」『女帝』のカードのお話です。
女帝3番は、豊かさや愛情、繁栄、豊穣、母性愛、包容力、実りなどを象徴する「太陽・陽・母性」を表わすカード。

つまり、タロットカードにおいても「3」は水瓶座の時代を象徴する「女性性」を表わす数字であるということができます。

そういえば、女の子のお祝い「雛祭り」も3月3日ですね。

「3」は奇数⇒変化への可能性を持っている

「3」は奇数で陽の性質を持ちます。奇数は割り切れないことから『変化』する可能性を秘めています。

私たちも「2」から「3」へ・・・一人一人の可能性が有限から無限へ

水瓶座(アクエリアス)の時代に合致した在り方を目指しましょう!

分離の世界から脱却して、否定的な考え方や自分の価値観で人やモノゴトを決めつけることを卒業して、どんなことも尊重してみるところから始めると良いと思います。
ただ、やみくもに嫌がるのではなくて、そこには何か意味があるんだということに着目してみましょう。

全てを受け入れること、つまり、あらゆることに抵抗感がない状態になるのはそんなに簡単ではない筈。

それでも、全ては繋がっていて、お互いに支え合っているということを意識においてみると相互理解が生まれやすくなります。

自分と全体(自分以外の全て)は切っても切れない繋がりがあるのです

『個は全体』であり『全体は個』。「個が活きれば全体が活きる」。「全体が活きれば個が活きる」。一元性の考え方です。

だからこそ、自分というオンリーワン(唯一無二)の「個」を大切に活かして生きて行きましょう。

「個が活きる」・・・それが自立。
一人一人の自立が全体を輝かせることになります。

「ワンネス」とは・・・とてもシンプルな状態。

自分自身もシンプルになり「ワンネス」の境地に近づけば近づくほど、あなたという『個』の可能性が際限なく華開くことでしょう。

♪NO.1にならなくてもいい。もともと特別なOnly One♪


このように「3」は、あらゆる角度から考察してみても、素晴らしい意味を持つことから縁起が良いとされてきたのですね。

ブログに戻る