12月の誕生石 ターコイズ《天の神が宿る~ネイティブ・アメリカンの守護石》
プロローグ
こんにちは!
今月は12月の誕生石「ターコイズ」についてご紹介します。
ターコイズは「ターコイズブルー」という色があるほど、独特の美しい青色が特徴的なストーンです。その色合いは多岐にわたり、薄い水色、鮮やかな青色、青と緑の中間色、薄い緑色のもの、また、マトリックスと呼ばれる黒、茶、赤、白などの模様があるものなど、産地や鉱山によって様々な個性を持っていることもターコイズの魅力です。色合いの違いは、土に含有される銅や鉄などの配分によって変わります。
ターコイズは邪悪なエネルギーから持ち主を守る「天の神が宿る石」として、また、勇気と幸運をもたらすパワーストーンとして、古くから幅広い人々の間で親しまれてきました。
ターコイズはまた、「旅のお守り」としても広く知られています。
ターコイズはこんな人にオススメです!
・心を晴れやかにしたい
・人間関係を円滑にしたい
・自己表現が上手くできるようになりたい
・孤独感を払拭したい
・不安や焦燥感を払拭したい
・災難やマイナスエネルギーの影響を軽減したい
・旅のお守りが欲しい
・第5チャクラ(喉)/第6チャクラ(眉間 サードアイ)を調整したい
12月の誕生石 ターコイズ
ターコイズは12月の誕生石。
ラピスラズリやタンザナイトと並び、12月の誕生石のひとつに挙げられています。
ターコイズは、12星座の中の射手座(11/22~12/21)の星座石でもあります。
ターコイズは神聖なエネルギーと自然界の叡智を秘めているパワーストーンで、幸運を呼び寄せると信じられています。
日本では、結婚3周年の記念日「革婚式」のジュエリーストーンです。
ターコイズの加工について
ターコイズは日本だけではなく世界でも大変人気が高い上、ファッション的にもアクセサリーとしての需要が高いため、模造品や人造品も多く出回っております。
現在では、米国を中心に多くのターコイズ鉱山が閉山しており、天然ターコイズの流通量が著しく減少しています。そのため、マグネサイトという白い石に着色されているもの*や、ターコイズの粉末を樹脂に混ぜて練り固めたものなどの模造品や合成品がターコイズとして広く販売されています。
市場に安価で流通しているものは模造品や合成品である可能性が非常に高いのが現状です。プラスチック製の模造品も販売されているほどです。*マグネサイトターコイズ/ハウライトトルコ石
また、ターコイズは多孔質であり硬度が低いため、変色や破損のリスクが高く、宝石やアクセサリーに成型・加工するのがとても難しいという特徴もあります。そのため、天然のターコイズに耐久性をもたらすために、樹脂などを注入する「スタビライズド(樹脂含浸処理)」加工が施されているのが一般的です。世の中に流通しているターコイズの中で、一切の加工が施されていない天然のナチュラル・ターコイズは1割ほどとされています。
とはいうものの、近年のスタビライズド加工技術は進歩しており、ターコイズ本来の発色が維持されており、耐久性や耐水性にも優れているので、あえてスタビライズド製品を避ける必要はないのではないかと思います。
高級品のターコイズとて、表面がワックスコーティングされているのが通常です。ターコイズは汗や水気にめっぽう弱く、表面にコーティングが成されていないとすぐに変色してダメージが出てしまいますので、スタビライズやコーティングされているものの方が扱いやすく長く愛用できるのでおすすめです。
天然ターコイズにこだわる場合には、細心の注意と専門知識が必要ですので、信頼できるショップから購入するのが良いでしょう。
ターコイズの名前の由来と背景
ターコイズという呼び名は、フランス語の pierre turquoise (トルコの石)に由来しています。和名では「トルコ石」と呼ばれているので、トルコ原産と勘違いしてしまいがちですが、実はトルコで採れるわけではないのです。その昔に、イランやエジプトで産出されたターコイズがヨーロッパに持ち込まれる際に、貿易の中継地であったトルコを経由したために「トルコ石」と呼ばれるようになったのだそうです。
ターコイズの歴史
ターコイズは、古くから人類と共にあった世界でも最古の宝石のひとつです。
古代エジプトの支配者は、ターコイズの宝飾品で身の廻りを飾っていたことが考古学的発見により明らかになっています。古代エジプトの王墓やインカ帝国の財宝の中から、ターコイズを使用した宝飾品が多数発見されています。あのツタンカーメンの仮面にもターコイズが用いられていました。
中国では、3000年以上も前に職人がターコイズを彫刻して美術品を作っていたことが考古学調査でわかっています。
チベットでは、ターコイズは宗教的な儀式で使用されていました。
古代メキシコでは、ターコイズは黄金よりも尊い石として珍重されていたと伝えられています。南アメリカのインカ文明の遺跡からは多くのターコイズの遺物が発掘されています。
メソポタミア文明、エジプト文明、インカ帝国、アステカ文明、マヤ文明、ぺルシア、中近東、インド、中国、チベットなどのさまざまなエリアの古代遺跡から多くのターコイズの宝飾品や装身具などの遺物が発掘されています。
このように、ターコイズは世界各地で古くから権威の象徴や呪術的なアイコニックとして珍重されてきた歴史があります。
ターコイズは神の不思議な力で身を守るお守りとして、信仰的にも価値があるストーンでありました。聖職者たちや自然崇拝の先住民たちは、海や空の色を彷彿させるターコイズブルーに特別なパワーを見出していたのかもしれません。
そして、そのパワーは現代においても変わりなく、私たちの社会に受け継がれています。
ネイティブ・アメリカンの守護石
アメリカ合衆国の先住民族「ネイティブ・アメリカン」は、古来より天(神)の力が宿った石としてターコイズを崇めて参りました。ターコイズの持つ聖なる力を信じて、神の声を聞く儀式や雨乞いなどに、そして身を守るお守りとして、紀元前300年頃からターコイズを用いていたとされています。
とりわけ、ネイティブ・アメリカンの人々とターコイズとの結びつきは深く、美しい細工が施された手工芸品「ターコイズジュエリー」は世界中で親しまれてきました。
ターコイズの石言葉
ターコイズの石言葉は、「成功」「繁栄」「健康」「幸福」「旅の安全」など。
繁栄をもたらす大きなパワーを持つ石として親しまれています。
ターコイズには魔除けや邪気除けのパワーも備わっており、持ち主に危険が迫ると色が変わったり、欠けたりして知らせてくれると言い伝えられています。
実際、このようなことはあらゆるパワーストーンにもあることで、石が持ち主に関わるマイナスエネルギーを吸い取ると、色の変化や欠けたりヒビが入ったりすることは良くあることです。
ターコイズの場合は、硬度の低さ(柔らかい)と多孔質(水分が侵入しやすい)であることから、得に変化が起こりやすいこともあり、このような言い伝えがされてきたのかと思っています。
ターコイズの色の種類
冒頭に記載した通り、ターコイズは様々な色や模様を持つ石です。
代表的なターコイズの色を大別すると、「ターコイズブルー」と「ターコイズグリーン」の2種類に分けられます。どちらも青と緑の中間色ではありますが、青みが強い色をターコイズブルー、緑みが強い色をターコイズグリーンと呼びます。ターコイズが育つ過程で、土壌に銅が多ければブルーが強くなり、鉄が多ければグリーンが強くなります。
また、マトリックスと呼ばれる点や線の模様の有無によっても、さらなる個性を楽しむことができます。
《ターコイズブルー》
ターコイズブルーは色にムラがなく、澄み渡る空のような均一な濃い青色のターコイズ。
「ロビンズ エッグ ブルー(コマドリの卵石)」や「スカイブルー」とも呼ばれ、高く評価され珍重されています。
ターコイズの作用・効果
ネガティブなパワーから持ち主を守り、困難な壁を乗り越えて目標達成できるようサポートしてくれるといわれています。
《ヒーリング効果》
海を彷彿させるターコイズには、心身の疲れを解きほぐしストレスを解放する「ヒーリング効果」があります。イライラや不安、疲労感を癒しリセットさせます。
《心の平穏・精神安定》
明るい空や海を彷彿させる色の作用で、心を開放し、わだかまりやモヤモヤを晴らしてくれます。また、穏やかな波動が感情の乱れや精神のバランスを整えて、心に安定感と快活さや前向きさをもたらします。
《自己実現・積極性・目標達成》
ターコイズには困難を乗り越えて、夢や目標の達成をサポートするパワーがあります。空のような晴れやかで明るいエネルギーを放っているため、開放的な気持ちで様々な障害を晴らし、勇気をもって前向きに積極的に行動するパワーを与えてくれるでしょう。
《邪気払い・旅や交通のお守り》
神聖な力を持つターコイズは神が宿る石とされており、邪気から身を守る効果があるとされています。古代、東方貿易時代にトルコの隊商(隊を組んで旅する商人の一団)が旅のお守りとしてターコイズをラクダや馬の首につけていたことから、旅行や交通のお守りとしての作用が認知されるようになりました。
《表現力・コミュニケーション力UP》
ターコイズは第5チャクラ(喉)に作用し、言葉、会話、コミュニケーションに関わることに作用します。自己表現力を上げたい、言いたいことを素直に伝えたい、プレゼンテーション能力を上げたい、喉の調子を整えたいとき、また、喉や声を使う表現者の方の良きサポートとなります。
《第六感・内観・創造性》
ターコイズは第6チャクラ(眉間 サードアイ)の調整にも作用します。内なる自分を見つめ、自らの素直な意識に従って自分らしく生きることを教えてくれるでしょう。第六感を刺激し、スピリチュアルな感覚や創造性が開花されます。
ターコイズの産地
ターコイズは世界中のあちこちでターコイズが産出しますが、共通しているのは、作物や植物が育たない不毛の乾燥した地域であるということ。砂漠地帯に降った雨が、銅や亜鉛、リン酸塩を含む土壌に沁み込んでターコイズが生成されます。
ターコイズの主な産地は、アメリカ・イラン・中国・メキシコなど。
アメリカでは1920年代までは、ターコイズの最大の産地はニューメキシコ州でした。ニューメキシコ州は、ターコイズ工芸と商業取引の中心地として発展しておりました。
現在では、アメリカ国内のターコイズの主な産地はネバダ州やアリゾナ州となっています。
世界で最も上質なターコイズが産出されるのは、イランのニシャプール地区やアメリカのスリーピングビューティー鉱山とされています。どちらも、むらやマトリックス模様のないミディアムブルーの色合いが美しい貴重なターコイズです。
また、ネイティブ・アメリカンの居留区周辺に分布する鉱山で採掘されたアメリカ産ターコイズは根強い人気があります。特に良質のターコイズとされるのが、ネバダ州、アリゾナ州、ニューメキシコ州、コロナド州産などですが、残念ながらこれらの鉱山の中には既に閉山しているものが多く見られます。
《スリーピングビューティー》
スリーピングビューティー鉱山も閉山してしまった鉱山のひとつです。
ダントツの人気を誇るアメリカのアリゾナ州スリーピングビューティー鉱山産のターコイズですが、採掘量減少のため、2012年に既に閉山しております。
スリーピングビューティー鉱山は、その山の姿が寝そべった女性の横顔に見えることから名づけられた鉱山ですが、“眠れる森の美女”という命名の通り、鮮やかなブルーに発色する申し分のない美しさを誇ります。
今後はますます貴重になるターコイズです。
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《現在、ターコイズの世界最大の産地は中国》
中国では、青銅器時代からターコイズの装飾品が作られており、長い歴史の中で延々と人々の暮らしの中に溶け込んでいます。現在、ジュエリーとして加工されるターコイズは、中国中部の湖北省で産出されたものが大半を占めています。
中国産のターコイズは、鉄を多く含みグリーンがかったものが多いという特徴があります。
ターコイズに対応しているチャクラ
対応しているチャクラは第5チャクラ・第6チャクラです。
ターコイズの浄化/お手入れ方法
浄化・お手入れ法
ターコイズは水分や湿気、塩、油脂、熱などに弱いデリケートな石です。
できるだけ水、汗、化粧品、熱などに触れさせず、強い衝撃を与えないように、浄化や取り扱いには細心の注意をはらってください。
鉱物データ
英名 | Turquoise |
和名 | トルコ石 |
分類 | リン酸塩鉱物 |
化学式 | CUAl6(OH)8(PO4)4.4H2O |
色 | 青色、緑青色、青緑色、黄緑色 |
モース硬度 | 5~6 |
石言葉 | 成功、繁栄、健康、幸福、旅の安全 など |
主な産地 | アメリカ、イラン、中国、メキシコ、エジプトなど |
エピローグ
12月の誕生石、ターコイズはいかがでしたでしょうか?
ターコイズは、神聖なエネルギーを秘めながらも、空のような非常に明るいエネルギーを放ち、気分を晴れやかにしてくれます。ターコイズを持つことで前向きになることができ、ポジティブな気持ちで行動するようになり、自己実現へと導かれていくのでしょう。
今、夢や目標があり成功させたいと思っている人は、一度ターコイズを身に着けてみてもよいかもしれませんね。
ターコイズは「人からプレゼントされると、なお良い」という謂れもあるので、親しい方や大切な方へのプレゼントにもお勧めです!
また、ネイティブ・アメリカンをはじめとする先住民や聖職者の過去世を持つ人が、ターコイズに呼ばれるということも多々見受けられます。過去世で経験していた、スピリチュアルな能力や祈りの力が目覚めるということもあるようです。
皆さんもターコイズという神聖なお守りをもって、人生の旅に出てみてはいかがでしょうか。
次回の誕生石は、12月のもうひとつの誕生石、ラピスラズリです!お楽しみに!
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トパーズ シトリン |
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トルコ石(ターコイズ) ラピスラズリ タンザナイト ジルコン |
一般社団法人日本ジュエリー協会によって2021年12月20日に誕生石の改訂が行われたため、新しい石が各誕生石に加わっています。月によっては複数の誕生石が存在する月もあります。全種類を集めてみても良いですし、感性に従ってご自身に合いそうな石だけを揃えてみても良いでしょう。
誕生石は生涯を通じてご自分と縁があり、守護してくれる宝石です。一度ご自身の誕生石が象徴する意味をチェックしてみて、お守りとして身に着けてみてはいかがでしょうか。
石に力を貸して貰いながら、自分自身が「こうなりたい」と強く思う「意志」が希望を引き寄せる大きな力となります。 大切なのは「石」と自分の「意志」とのコラボレーションであると考えます。